岩瀬湯本温泉の開湯は、平安初期の嵯峨天皇の時代までさかのぼるといわれています。
古くから湯治場として、また会津へ抜ける街道筋の宿場町としても栄え、遠くから自炊のための米や味噌を担いだお客様が峠を歩いて湯本を訪れました。
湯本にはかつて4軒の温泉宿があり、馬産地としても知られ、馬の市が開かれたり、満願寺の馬頭観音のお祭りのときには、遠くからも飼い馬の息災を祈る人でにぎわいました。
岩瀬湯本温泉には現在でも2軒の茅葺き温泉旅館が営業を続けており、かつての湯治場の雰囲気をいまに伝えています。湯本集落は温泉を中心に民家が軒を連ねており、深い山に抱かれた農村のなつかしい雰囲気があります。
当旅館の裏手には「温泉(ゆぜん)八幡神社」や「満願寺」といった社寺があり、素朴な例祭が毎年行われます。